中国の地域別内生的成長率における構造 : 持続的成長への要諦
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概要
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1.研究目的と帰結:地域別にみた中国経済の内生的成長率(理論値)は,the Kamiryo model[2002]を適用した場合,どのように測定されるのか。また,計画成長率を設定した場合,どの程度達成できるのか。その方法論とそれから得られる帰結を提供することを,本ノートの目的とする。内性的成長率は,recursive programming based on the Cobb-Douglas production function (逐次的な解法)に従うため,実績成長率と関連してはいるが,むしろ計画成長率値のあるべき姿を強く示唆できる。内生的成長率は,政策パラメータ(本ノートでは,構造改革および規制緩和の部門別加重平均としてcalibrateされるbeta植に限定)に対応して異なる値を示す。そのような成長率の有効範囲は,計画値におけるbeta借が実際のbeta値から大きく遊離しない範囲内に止められるべきであろう。たとえば,1999-2002の平均値を対象として,中国合計でみると,実際のbeta値が0.9前後にあり(Table 11参照),計画成長率をかりに7%とすると,その場合に要求されるbeta値は,0.8である(Figure 3参照)。また,上海市でみると,実際のbeta値が0.98の高いレベルにあるにもかかわらず,内生的成長率は,理論値の場合(under optimum CRC),15%であり,その場合に要求されるbeta値は,0.6である。上海市の場合,計画成長率をかりに7%とすると,その場合に要求されるbeta値は,0.88である。いかなる成長率に対しても,計画値におけるbeta値と実際のbeta値とを比較することによって,達成の難易・安定度をmanifestできる。さらに,経済システムが有効に働いているか否かを識別可能である。ちなみに,日本の現状分析の結果[Kamiryo, 2002/7]は,構造改革をリードしない,先送りの経済システムが今日までの十数年にわたって内生的成長率をマイナスに釘付けし,プラスに転化できないことを論証している。
- 2003-09-30
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