ベーシック・インカム論と福祉社会の展望 : 所得と労働の関係性をめぐって
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ベーシック・インカムの持つ所得と労働を切り離す側面に焦点をあて、資本主義社会において所得保障と労働(賃労働)が結びついていることの意味をA.ゴルツの所論によりながら検討し、ベーシック・インカム保障が大幅な労働時間短縮とワークシェアリング、就労支援政策や自発的な社会貢献活動の活性化政策と結合することが重要であるが、就労を所得保障の条件とするようなワークフェア政策とは一線を画すべきであることを論じた。次いで、消費論からみた所得と労働の関係性も検討し、労働時間の短縮によってゆとりある生活を行うことが、加速化する消費主義の熱を冷まし「浪費と働きすぎの悪循環」(ショア)というもう一つの所得と労働の関係を人間化することにつながることを論じた。
- 京都府立大学の論文
著者
関連論文
- 報告2 ベーシック・インカム構想にみる「就労」と「福祉」の転換(福祉社会フォーラム 「ワークフェア社会を巡って-『就労』と『福祉』の転換と交錯」)
- ベーシック・インカム論と福祉社会の展望 : 所得と労働の関係性をめぐって