キャッシュ・フロー概念を中心とした財務論教育(2004年度日本経営教育学会第50回全国研究大会)
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概要
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本報告では、次の内容が主張される。まず、いわゆるキャッシュ・フロー経営を教育するにあたっては、財務論の内容を重視する必要があること、およびわれわれ経営学教育者、とくに財務論教育者は、キャッシュ・フロー概念を中心として財務論の教育体系を再構築する必要があること、の二点である。前者については、キャッシュ・フロー経営的な考え方が、キャッシュ・フロー計算書を中心に据えた財務会計の一領域として取り扱われている現状がある。こうしたキャッシュ・フロー経営が、会計学の応用領域あるいは会計学と財務論の複合領域として捉えられるだけではなく、純粋に財務論の見地からも捉えられ体系的理解が行われる必要がある。後者については、実際に学生教育にあたってみると、学生が財務論の学習に苦労するのは、そもそもキャッシュ・フロー概念を十分に理解していないことに起因すると感じさせられることが多い。そのため、ここではキャッシュ・フロー概念を中心として、具体的に財務論教育のなかに、どのような内容をどのような説明でどのように盛り込んでいくのがよいのかを考えてみたい。本報告は、従来の財務論の焼き直しではなく、財務論本来のキャッシュ・フロー概念を中心に置くことで、財務論教育に新たな体系化を試みようとするものである。
- 2004-10-08
著者
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