エマニュエッラ・カールベックの生涯と思想 : スウェーデン教育史研究序説(その1)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿は、スウェーデン教育史の執筆を人物像を列挙しながら現在的な角度からその歴史的意義を考察する作業の一環として執筆される。国連,WHO,ユネスコ等,国際機関を中心に展開されつつある「社会的包括」「包括的教育」の概念が現在,人権の立場から注目を集めてきている。障害者と非障害者との「共生教育」を進める立場からは「包括的教育」が重要である。この流れに沿って,スウェーデンでも,知的障害のある人の「包括的教育」を質量の両面で向上させる目的で調査委員会が2002年に設置された。この委員会は「カールベック委員会」と称する。同委員会は2004年末に最終報告書を刊行している。スウェーデン教育史の重要人物でありながら従来あまり取り上げられることもなかったエマニュエッラ・カールベックの人と思想を発掘することが課題である。
- 大阪教育大学の論文
- 2005-09-30