ジェフリー・チョーサー『カンタベリー物語』 : 「粉屋の話」のヒロイン,アリソンの描写における<直喩>について
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概要
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英国14世紀末の詩人チョーサーは外交官としてルネサンスのイタリアを訪れ,豊かな見聞からものした傑作『カンタベリー物語』の「粉屋の話」は,当時フランダースにて流行の笑話に材をとり,ヒロインの18歳若妻アリソンを形容する直喩や隠喩が冴え渡り,20世紀の今の若い女性を髪髭とさせる濃刺,伸びやか,ファッショナブル……時代を越えた新鮮な比喩を俎上にのぼし,古今の評者陸続と登壇させて多角的分析の試論とした。
- 1993-03-20