自己を見つめ直す国語教育 : 既知テクストの再読・再話を通して
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
グリム童話の『赤頭巾』は,多分に教訓的な物語である。その価値観は,高校生の価値観の深層に刷り込まれている。高校生がこの既知のテクストを再読することは,自己の価値観を見つめ直すことにつながる。グリム童話の『赤頭巾』を中心教材とし,ペロー童話と,ポール=ドラ・リュ発表の口承民話とを比較読みのテクストとした。指導過程の大枠は,再読,再話,再読の三つの課題で構成した。学習者の再話には,高校生の価値観や現実認識が現れてきていた。口承民話は,学習者に刺激を与え,価値観を揺さぶり,グリム童話の『赤頭巾』を解釈し直す契機となった。その際,整合性のある解釈をするために,論理的な思考活動が展開されていた。
- 2005-09-30
著者
関連論文
- アニメーション番組における笑いの構造化--オープニングとエンディングの相乗効果 (特集 物語的児童文化財の受容)
- 自己を見つめ直す国語教育 : 既知テクストの再読・再話を通して
- アニメーション番組における笑いの物語構造--「ヤッターマン」を中心に
- 国語科教育における動画リテラシー教授法の研究 : 英国映画研究所編「授業における動画テクストの活用とその指導」(Moving Images in the Classroom,BFI,2000)を中心に
- イギリスの文学教育 : 文学を核としたGCSE国語科カリキュラム(第4・5学年)
- イギリスにおける読みの入門期指導 : 1970年代の一指針 Bullock Report