G.v.マイヤーの第二義統計理論の再構成 : 「自己観察」概念の現代的展開
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概要
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本稿は、今日発展途上にある組織内の業務統計を、社会統計学的に研究するために、G. v. マイヤーのStatistik und Gesellschaftslehre の理論統計学における第二義統計理論を再検討したものである。マイヤーは彼の理論統計学において、業務統計と第二義統計の論理を解明する基礎概念として「自己観察」(Selbstbeobachtung)という概念を提示していた。この概念を徹底的に展開させて、組織内業務統計をとらえ直すと、この統計は本来的に官僚制的組織の自己観察の所産であって、第二義統計はこの自己観察の一側面を、社会集団の観察に部分的に転用した統計に過ぎないという見解が導かれてくる。マイヤーのこの自己観察概念によって、社会統計学の集団中心視角は乗り越えられる。また、今日の業務統計研究に新しい地平が指摘できる。マイヤーの社会統計学は、社会的構成体(とくに官僚制的組織)が社会集団に及ぼす影響、またその逆に、社会集団からの影響によって実現される社会構成体における諸変化という双方向の影響関係を研究する,いわば制度の統計学として再構成することができる。
- 2001-06-12
著者
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