石油成因説(大正十二年二月二十日燃料協會第八囘例會講演)
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概要
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魚油鯨油大豆油テレピン油樹脂等と酸性白土を混合して人造石油を製造する方法並びに脂肪酸石灰鹽等の乾餾より石油を製する方法を略述し延いて是等乾餾油の成分より推論し動植物兩根源説を肯定す然れどもパラフィン系石油及びナフテン系石油が最初より根源を全く異にするにあらず、兩系共に動物よりも植物よりも生成し得らるべし。而して孰れの根源にせよ最初生成するものは皆ナフテン系石油なるべしと思推す。パラフィン系石油はナフテン系石油が地力作用により變化して生成したるものと推論す。腐泥頁岩根源説は首肯し難きも腐泥説は頗る興味ある有力の説にして、吾人化學者が實驗の結果と合致す。高橋理學士の最近發表せられたる石油成因説は腐泥説に一段の解明を與へられ且本邦石油成因に光明を與へたるものならん。最後に從来研究者の説と自己實驗の結果を綜合し包括的一般石油成因説を結論す。
- 1923-03-20
著者
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