葛項寺三層石塔婆の形の解析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
塔自身に天寳17年云々と銘記を有して建立年代の極めて明瞭なる葛項寺三層石塔婆が持つ部分の寸法が如何なる比例を有するものか、圖式的に説明をなさんと解析したものである。先づその塔身の高さを基準にとれば、第1層屋蓋の幅はそれに對して極めて簡單な比の有することを認め、第1層軸部以下順次に第2層第3層の軸部と夫々の屋蓋の幅を求める方法を導き、基準の長さを長邊とする矩形に於て、その短邊が長邊と黄金比をなす様な矩形-旋囘方形矩形-を補助とし採用し、これより塔身各部の高さを求め得て夫々に比定し、更に基壇各部の關係を求め、これを解析圖と名附けるもの7個を以て表はした。 この求め得た7個の解析圖は結局、この塔の比例と均齊との特質を表してゐると考へるもので、これを、他の石塔に於ても爲せば得られるであらう解析圖と比較することによりて成す朝鮮塔婆建築の比例に關する研究の一部である。
著者
関連論文
- 葛項寺三層石塔婆の形の解析
- 室生寺五重塔私考
- 院政時代上皇の邸宅跡--特に鳥羽離宮田中殿跡について
- 寝殿造とは
- 1) 仁王門の位置に就て
- 28. 葛項寺三層石塔婆の形の解析
- 高山寺石水院の建築について
- 中興山城の双獅子石灯--故小川敬吉氏蒐集資料より
- 高麗僧侶の墓塔について--特に法泉寺智光国師玄妙塔
- 南都薬師寺の一九六八-七二の発掘調査
- 高山寺石水院(五所堂)再考
- 大和頭塔復原案の1つ
- 法隆寺上宮王院(東院)について
- 西大寺流記資財帳に見る二つの金堂
- 平安京を発掘する-8-
- 平安京を発掘する-7-
- 平安京を発掘する-6-
- 鳥羽離宮跡の発掘調査
- 平安京右京の湿地について
- 五台山建築行記
- 鳥羽離宮跡 (京都市の埋蔵文化財--最近の発掘調査)
- 平安京・西寺跡 (京都市の埋蔵文化財--最近の発掘調査)
- 平安京・宇多院跡 (京都市の埋蔵文化財--最近の発掘調査)