Halothaneの低酸素性肺血管収縮反応抑制作用の機序解明
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概要
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肺動脈送血,左心房脱血,定流量再潅流方式のウサギin situモデルを作製し,halothaneの低酸素性肺血管収縮(hypoxic pulmonary vasoconstriction : HPV)反応抑制作用機序にカルシウムチャネル,カリウムチャネル,一酸化窒素(NO),プロスタサイクリン(PGI_2)が関与しているかについて,カルシウムチャネル開口薬(BAYK8644),カリウムチャネル阻害薬(TEA),NO阻害薬(L-NMMA),cyclooxygenase阻害薬(ibuprofen)を投与し検討した.各種薬物の単独投与あるいは併用投与により,HPV反応は有意に増強し,またhalothaneのHPV反応抑制作用は,一部阻害され,特にBAY K8644とTEAとの併用投与がhalothaneのHPV反応抑制作用を阻害した.halothaneのHPV反応抑制作用の機序には,カルシウムチャネル,カリウムチャネル,NO,PGI_2の関与,特にカルシウムチャネルとカリウムチャネルが強く関与していることが示唆された.しかし,これらの薬物を投与しても完全にhalothaneのHPV反応抑制作用を阻害することができなかったことから,halothaneによるHPV反応抑制作用の機序にはカルシウムチャネル,カリウムチャネル,NO,PGI_2以外の経路も存在することが示唆された.
- 近畿大学の論文
- 2003-10-25
著者
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