透明性と企業価値 : 株式・負債・従業員余剰

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概要

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• 本稿では、CSV (costly state verification) アプローチを用いて、最適な金融契約に関わる先行研究における幾つかの問題点の解決と企業価値の配分の問題を分析する。まず、stochasticモニタリングを前提にしても、リスクに対する態度から、リスク中立的な投資家の場合は状態依存的なequity-like契約が、リスク回避的な投資家の場合は負債契約が最適な金融契約になることを示す。その後、リスクに対する異なる態度を持つ投資家が共存する場合に拡張し、金融契約におけるseniorityの存在 (負債契約が優先される) が金融契約の効率性を高める結果を得ている。複数の金融契約の存在から、契約にかかわる主体を従業員、株主と債権者と解釈して、企業価値を従業員余剰と金融証券の合計として把握する。

著者

• 黄 圭燦

  名古屋商科大学マネジメント研究科

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