神戸市における30年後の死亡率の予測に関する研究
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概要
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神戸市において平成14年4月1日から平成15年3月31日までの1年間に基本健康診査を受診した40代および50代の男女26,905人を調査対象として、対象者の基本健康診査結果を健康危険度評価システムで評価し、30年後の生活習慣病死亡率を予測した。その結果、以下の3点が明らかになった。1)すべてのリスクファクターが改善された場合、50代の男性を除くすべての性別、年代で死亡率の有意な減少が予測された。2)すべてのリスクファクターが改善された場合、疾患別死亡率の減少がもっとも大きいのは男性、女性ともに虚血性心疾患であった。3)予測疾患別死亡率に関しては、肺がんでは禁煙の場合のみ減少が予測され、虚血性心疾患では節酒を除く各リスクファクターの改善によって減少が予測され、脳血管疾患では減量と血圧降下による死亡率の有意な減少が予測された。よって、30年後の生活習慣病死亡率は、リスクファクターの改善によって大きく変化し、死亡率の減少には疾患に対応したリスクファクターの改善が大きく影響することが示唆された。
- 神戸市看護大学短期大学部の論文
- 2004-03-01
著者
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波田 弥生
神戸市長田区保健福祉部
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毛利 好孝
神戸市保健福祉局
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波田 弥生
神戸市保健所
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毛利 好孝
神戸市看護大学短期大学部(「公衆衛生学」非常勤講師)
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神谷 利助
神戸市保健所
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矢尾 善隆
神戸市保健所
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平尾 進一
神戸市保健所