凍結切片標本における組織構築・核分裂数・核異型度から見た卵巣腫瘍悪性度診断の可能性
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概要
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1996年1月から2000年12月までの期間,原発性悪性卵巣腫瘍の術前診断,術前未治療で,初回開腹時に術中迅速組織診断が施行された卵巣原発腫瘍組織連続64例を対象とし,組織型と悪性度診断および構造異型度,核異型度,核分裂数の3項目を点数化したShimizu-Silverberg Grading System (SSGS)につき調査した.迅速組織標本と永久組織標本間の悪性度診断の一致率は90.6%,組織型および悪性度の一致率は70.3%,悪性度を除く組織型のみの一致率は80.0%であった. SSGSによる一致率は51.6%,構造異型度・核異型度・核分裂数の各一致率は, 62.5%・46.9%・54.7%であった.迅速組織標本と永久組織標本間の悪性度診断,及び悪性度を除く組織型のみの一致率は,諸家の報告とほぼ変わらなかった.迅速組織標本におけるSSGSの有用性と限界を知り得ると共に,今後の症例蓄積と追試に期待を抱かせた.
- 獨協医科大学の論文
- 2004-07-25
著者
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