糖尿病ラット筋損傷治癒過程における成長因子mRNAの過剰発現
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概要
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糖尿病症例の創傷治癒遅延は,臨床的にしばしば経験される.しかし,創傷治癒遅延の原因について検討した報告は少ない.本研究では,糖尿病モデルラットを使用し,筋損傷治癒過程における血管新生に関連する成長因子であるvascular endothelial growth factor (VEGF), vascular endothelial growth factor receotor 1 (Fit-1), vascular endothelial growth factor receotor 2(Flk-1), basic fibroblast srowth factor (bFGF), insulin like growth factor-1 (IGF-1), transforming growth factor-beta (TGF-β), nerve growth factor (NGF)のmRNAの発現量を経時的にreal time RT-PCR法を用いて解析し,糖尿病における創傷治癒遅延の原因を検討した.糖尿病ラットでは,成長因子VEGF, bFGF, TGF-beta, NGFの産生分泌過剰を生じていること,およびVEGFのレセプターの1つであるFltの発現異常を認めた.本研究から糖尿病群では,新生血管に対する成長因子のmRNAの過剰発現が存在するにもかかわらず,創傷治癒が良好ではないことが判明した.
- 獨協医科大学の論文
- 2004-07-25
著者
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