学生の生活体験を活かした看護技術の学び : 「爪切り」体験を通して
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概要
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本研究の目的は、「生活過程を整える看護II」の授業を学ぶ前提として、学生が既に身につけてきた生活体験のなかの「爪切り」を他者に実施した結果をレポートさせ、その内容を分析し、看護技術の学びの実態を明らかにすることである。研究の対象は、研究協力が得られた学生40名であった。その記述内容を分析した結果、学生は、対象の爪の状態をアセスメントし、その対象の希望や要望、いつもの習慣などを考慮しながら対象に合わせた援助を提供していることがわかった。また、援助を実施しながら必要に応じて修正し、その対象に応じた援助の実践がなされていた。看護は一方的でなく対象との暖かな交流のなかで、さらに関係性が発展していくことも学習していた。身近な「爪切り」の援助を通しながら、看護の底流に存在している普遍的な看護のプロセスを学習していたことが示唆された。
- 東海大学医療技術短期大学の論文
- 2003-06-30