北播磨におけるミニチュア巡礼地の空間体験構造に関する研究
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概要
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モデル霊場を模倣してつくられたイメージ再創造空関である写し霊場には,地域的巡礼地とミニチュア巡礼地とに分類できる。兵庫県北播磨地方の八つのミニチュア巡礼地を研究対象とし,モデルである四国八十八ヵ所との比較考察を通して,空間演出のデザイン手法としての検討を試みた。その結果,地域的巡礼地と同じように,「写し」過程がモデル空間の聖地構造の写し,儀礼構造の写し,シンボルの移植から成立していることを確認し,ミニチュア巡礼地独自の空間体験構造としては,「巡り」という象徴的な身体行為による連想的体験として解釈,整理した。以上より,「行為」を意味空間のデザイン手法のひとつとして取り上げる可能性を見ることができた。
- 社団法人日本造園学会の論文
- 1993-03-24