弥生時代に由来する琉球諸島の神歌
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概要
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琉球列島には『おもろさうし』には採録されていない多数の古い神歌群が地方の各地にあり、歌いつがれてきた。沖縄本島の国頭村に伝わる海神祭の神歌、および奄美大島に伝わる海神の送迎に伴い神歌を例に採り上げ、その時代を推定した。女たちが舟を仕立てて、ヤマトに勾玉を買いに行くと歌われることなどから、弥生時代から古墳時代前期に由来するものであると推定された。また歌の内容は、海の神を迎える時期が奄美では2月、沖縄本島では5月であることから、冬の北風とともに南下し、夏の南風に乗って帰っていった日本本土の人々のあったこと、また、それが沖縄の神々の原形であったことを示唆する。
- 2002-12-30