中葉の閉塞性肺炎を反復し気管支ファイバースコープにて摘出しえた気管支結石症の 1 例

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概要

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気管支結石症は, 血痰・咳嗽・喀痰等で発症し, 肺癌との鑑別診断上問題となる事がある。以前は開胸手術が行われる場合が多かったが, 気管支ファイバースコープ(以下BFSと略)の発達と共に, BFS下で結石摘出を行い, 成功を修めている報告が増えている。今回, 我々は気管支結石症により閉塞性肺炎を反復し, BFS下で結石全摘出に成功した1例を経験した。摘出した結石は最大径13mmと報告例中最大であった。原因としては, 結核による石灰化リンパ節の気管支内穿孔と思われた。自験例を含め, BFS下で結石摘出に成功した報告を検討してみると, 可動性が認められた症例では, 重大な合併症は認められていない。また, 2次的な変化(気管支拡張, 無気肺等)の為に手術が必要とされた症例も認められていない。以上より, 可動性の認められる気管支結石症においては, まずBFS下に結石摘出を試みるべきであると考えられた。
日本呼吸器内視鏡学会の論文
1989-06-10

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