セントポーリアの低温傷害とリーフスポット(黄色斑)形成との関連
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概要
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クロロフィル蛍光を指標としてセントポーリア光合成系の低温傷害の初期過程を解析した。成葉を低温の水につけると光化学活性は一時的に失われるがやがて回復する。しかし,葉の一部だけを低温の水に10秒間ひたし,すぐにその境界部を含めてさらに葉の中央まで低温水にひたすと,最初の処理で低温水に接触しなかった部分に帯状の黒色のバンドが現われ,この部分では光化学活性が失われ,回復しない。光照射下ではこの部分はやがて黄色斑に移行するが,この部分以外では光合成活性が回復し正常葉の状態を回復した。低温傷害の可逆性を決めるのは低温に接触した時間や温度の低さではなく,葉面上の局部的な温度差であり,温度差が生じたとき温度の高い側の細胞が不安定化して,これが傷害のひきがねになっていると思われる。
- 東京農業大学の論文
- 2003-03-20
著者
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新村 洋一
東京農業大学応用生物科学部バイオサイエンス学科
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津田 拡史
東京農業大学大学院農学研究科バイオサイエンス
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加藤 哲也
東京農業大学応用生物科学部バイオサイエンス学科
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新村 洋一
東京農業大学応用生物科学部
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新村 洋一
東京農業大学バイオサイエンス学科
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