増殖型ヘルペスウイルスを用いた脳腫瘍治療
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概要
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悪性神経膠腫の治療成績がこの数十年間改善されない中, ウイルス療法は新しい治療法として注目される.増殖型ウイルスを腫瘍細胞に感染させ, 直接的な殺細胞作用で死滅させる.遺伝子工学の発達により, ウイルス複製を腫瘍細胞に限定し, さらに治療遺伝子発現型ベクターとして利用することも可能となった.悪性神経膠腫を対象に, すでに複数の増殖型ウイルスを用いた臨床試験が行われ, 安全性と有効性が示された.免疫療法や化学療法, 放射線治療の併用により相乗効果が期待される.血管内投与法などに改善の余地が残る一方で, 実用性は着実に向上しており, 悪性神経膠腫治療に革新をもたらす治療法としてその発展が期待される.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 2006-02-20
著者
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藤堂 具紀
東京大学医学部脳神経外科学
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藤堂 具紀
東京大学脳神経外科
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宮本 伸哉
東京大学医学部附属病院脳神経外科
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宮本 伸哉
東京大学医学部大学院医学系研究科脳神経外科
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藤堂 具紀
東京大院・医・脳神経外科
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藤堂 具紀
東京大学 医学部脳神経外科
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