韓国のブロイラー種鶏におけるH5N1亜型高病原性鳥インフルエンザの発生(家禽疾病学)

概要

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韓国のブロイラー種鶏において発生した疾病が, National Veterinary Research and Quarantine Serviceによって高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)と診断された.死亡鶏の肉眼所見はHPAIの所見(膵の斑点形成, 脾腫, 肺浮腫・充血, 腺胃・筋胃・小腸の出血)を示した.組織学的には壊死性肝炎と膵炎, リンパ球性脳炎, 心筋炎及び間質性肺炎を示した.インフルエンザウイルス抗原は組織学的病変と密接に関連した部位で検出された.ウイルスは盲腸扁桃, 糞便, 気管, 腎臓から分離された.分離ウイルスはHAタンパクの開裂部位のアミノ酸配列(QREKRKKR/GLFGALAG)から高病原性H5N1と同定された.分離株の病原性を決めるために, ウイルスを8羽のSPF鶏(6週齢)の静脈内に接種した.その結果, 全ての鶏が接種後24時間以内に死亡した.本論文は, 韓国の鶏群に発生したHPAIの初めての報告である.
社団法人日本獣医学会の論文
2005-11-25