ゲッ歯類モデルにおけるイヌ可移植性***腫瘍治療に対する化学療法剤としてのペグ化リポソーマルドキソルビシン(病理学)
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概要
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犬の可移植性***腫瘍(CTVT)の新たな化学療法剤としてのDoxilの有効性をNOD/SCID, CD1-nu異種移植マウスモデルを用いて評価し, 2種マウス系統間での反応を比較した.6週齢の20頭のNOD/SIDとCD1-nuマウスに可移植性***腫瘍の移植サンプルを皮下接種した.7週後に腫瘍を発現したマウスを対照群と処置群に分けた.処置群にはDoxilを6mg/kg腹腔内に単回接種し, 対照群には緩衝生食水を腹腔内に0.75cc接種した.腫瘍の大きさはキャリパー測定器により測定し, 腫瘍反応は標準的な基準により評価した.両系統においてDoxil処置に対応して腫瘍サイズの有意な減少が認められた(P<0.0001).群では9例中8例(88%)で処置に対する反応が見られ, そのうちの2例では完全な寛解が観察された.NOD/SCID群では, 処置に対する反応は10例中8例(80%)において見られたが, 完全に腫瘍の退縮が見られたものはなかった.アポトーシス陽性率はCD1-nu群(0.7%)よりNOD/SCID群(8.65%)で高かったが, 処置に対する反応は両方のマウスの系統において統計学的には同等であり, 腫瘍浸潤細胞は異なっていた.すなわち, NOD/SCID群では好酸球であり, CD1-nu群ではCD45R-陽性のBリンパ球と形質細胞であった.CD1-nu未処置マウスではNOD/SIDマウスに比べると腫瘍の進展は遅かった.以上の結果から, マウス異種移植モデルではDoxilはCTVTに対して有効であることが示された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2005-11-25
著者
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Eilam Raya
Department Of Veterinary Resources Weizmann Institute Of Science
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STETTNER Noa
Department of Veterinary Resources, Weizmann Institute of Science
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BRENNER Ori
Department of Veterinary Resources, Weizmann Institute of Science
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HARMELIN Alon
Department of Veterinary Resources, Weizmann Institute of Science
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Brenner Ori
Department Of Veterinary Resources Weizmann Institute Of Science
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Stettner Noa
Department Of Veterinary Resources Weizmann Institute Of Science
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Harmelin Alon
Department Of Veterinary Resources Weizmann Institute Of Science