平和教育 : 世界を融合する多文化教育
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿は平和教育の分野におけるいくつかの原則的要素について概観するものであり,ここに取り上げられた教育プログラムの事例は,世界において平和教育が最も挑戦を受けている暴力が日常化した地域,例えば紛争が絶えないイスラエルやボスニア・ヘルツェゴビナ,多民族化が進むロサンゼルスやオーストラリアにかかわるものである。ここでは,これらの教育プログラムにおける中心的要素について述べた上で,それらの要素が日本の学校における暴力を減少させるためにどのように応用されるべきかについて指摘し,また,グローバル社会に平和を構築するため国際的な役割を学生達が担うことを期待する近年の日本の教育目標に対応して,カリキュラムのなかにどのように組み入れていくことができるかについて言及した。このような教育プログラムでは,世界の人々の多様な価値感を等しく認めるための概念や,多様性と個性を尊重すること,紛争や暴力を用いないで問題を解決する方法などを子どもたちに直接的に教授し,さらには,そういった多様な価値感に関する学問的な思想に子どもたちを触れさせると同時に,芸術や奉仕活動といった媒体を通して自己表現することを体験させるようになっている。このような教育方法は,暴力や犯罪に結びつくような行動を減少させ,学校の社会的風土を改善するのに大きく役立つと考えられる。本稿では,理論的学習と体験学習との両方を用いることが,平和教育における有効な教育的アプローチであることを論じる。
- 山口県立大学の論文
- 2004-03-25
山口県立大学 | 論文
- 要介護高齢者を対象としたアクティビティケアにおける担当職種の望ましい役割分担の検討
- 要介護高齢者の睡眠・覚醒パターンに関連する要因-Resident Assessment Protocols(RAPs)を用いた検討-
- 認知症高齢者を対象としたアクティビティケアの効果の検討 : エネルギー消費量および対人交流時間からの分析
- 大雲経における断肉説
- 杜仲茶の抗酸化症