経営者の交代と戦略の変更 : 戦略変更をともなう組織変革の決定因子に関する考察
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概要
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現在の環境変化はこれまでと異質のものであり、産業構造の変化や不確実性を伴って、変化のペースも速い。このような環境変動期においては、環境と新しい適合関係を構築するために大規模な組織変革が必要となる。しかし、日本企業の経営者にとって組織変革を実行することは難しい。抜本的な組織変革に踏み込めない経営者の意思決定プロセスや、何故企業が従来の戦略や体制に固執するのかという疑問に対する研究は、未だ明晰を欠くものである。本報告では、経営者の環境認識能力、環境適応能力、戦略構築能力が戦略の変更を伴う組織変革の実行にどのような影響を与えるのかを検証するために経営者(社長と取締役メンバー)の交代に注目した。実証研究の結果は、日本の企業の経営者の交代が果たす役割に加えて、企業経営における経営者の役割の変化や能力に関する課題を提示するものである。
- 日本マネジメント学会の論文
- 2005-10-28