障害児通園施設におけるコミュニケーションの力をはぐくむ指導の視点:知的障害とともにことばの遅れをもつ子どもへの取り組み
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概要
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「ゼノ」こばと園では、ことばやコミュニケーションの力を他のさまざまな能力と切り離してとらえるのではなく、全体的な発達との関連でとらえ、豊かに育てたいと考えてきた。また、限られた場面での言語訓練ではなく、日常の生活や遊びを豊かにすることをとおして、人との関係のなかでことばを育てたいと考えている。「この人に伝えたい」という対人関係や、「このことを伝えたい」というイメージの力、そしてそれを表現する手段が獲得できることなどを、大切にしたい。本稿では、知的障害をもち、とりわけ表出言語のおくれのある一人の事例により、ことばやコミュニケーションの力をどのように育てようとしたかをまとめた。