歯科治療水の水質調査と水質向上に対する対策
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概要
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歯科治療の際に高頻度で用いられる水が水質基準および水質管理義務に適合しているか否かの実態を調査した。この研究は,全国20施設で,歯科診療終了直後および翌朝診療開始時に,歯科ユニット給水止水栓部およびエアーウォーターシリンジ先部(AWS)から供給される水を採取し,水質検査および細菌培養および菌種の固定を行った。結果は,歯科治療に用いられている水が水道法施行規則の基準に適合したのは45%また,水質管理義務すなわち残留塩素濃度が全施設で0.1ppm以下と,基準が遵守されていないことが判明した。また,診療直後(n=5)においての給水止水栓では細菌は認められなかったが,AWSでは検査を実施した全施設で細菌が認められた。診療開始前(n=15)の初流水では,給水止水栓部で70%に,AWSでは77%に細菌が認められた。これは配水系統内の細菌が増殖することを示唆している。著者らは,これらの状況を解決すべく残留塩素濃度補正装置を開発し,この装置を水質管理が不十分と疑われる施設に設置し,その評価を試みた。これらの装置を設置した全施設において水質基準および水質義務基準のいずれにも適合し,細菌の排泄が認められなく残留塩素濃度補正装置の有用性が認められた。
- 有限責任中間法人日本口腔衛生学会の論文
- 2001-01-30
著者
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