生活の中における動作分析とアプローチ
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概要
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我々がこれまで行ってきた臨床動作分析では, 臨床場面での観察から治療に生かせる情報を捉えることを中心に進めてきた。分析の視点として, クラインフォーゲルバッハの運動学を中心とした動作を視覚的に捉えて運動学的に意味付けすること。患者の行為と環境との関係を生態心理学的にとらえる事。患者の行為に伴う感覚的な手がかりを探るために身体間のコミュニケーションである治療的誘導を通じて情報を得ること。これらを通じて, 患者と行為を共有, 共感する中から, 評価と治療を展開することに重点を置いている。実際に, 行為が不安なく安定して行えるためには, 常に自分がどうなっているのかがわかり, 環境や対象についてもわかること, つまり自己定位と環境の知覚が必要である。その上で, 行為を知識や観念で行うのではなく, いかに行為の中で知覚される情報に基づいて行えるような方向づけが出来るのかが大切である。このような, 環境に適応した行為の柔軟な調整を患者が実現してゆくことが生活の中では必要である。
- 社団法人日本理学療法士協会の論文
- 2005-06-20
著者
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