施設の高齢者理学療法 : 複雑な状態と多様なニーズに応えるために(生活支援に向けた理学療法 : 専門性を活かす視点)
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概要
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国際生活機能分類(ICF)の改定の目的は, 活動を取り巻く相互関係を重視し, 環境や社会がどのようにそれを制約しているかを「積極的に解決する」ということにある。いわゆるトレーニングに拘らず, 家庭内の役割や趣味活動や社会参加が可能となる条件を作ることで生活の質を高めるというものである。つまり, これはあくまでも「相互作用」を重視したものであり, 機能, 能力を軽視すると言うものではない。「理学療法は, 心身機能のみならず, 活動を取り巻く健康状態, 心身機能, 身体構造, 参加, 環境因子, 個人因子の相互関係の調整的役割を果たすことにも力を注ぐ必要がある。」という解釈となる。急性期や回復期を経て在宅に戻ったケースが, 数ヵ月後, 数年後に悪化することは少なくないが, 「低下」という現象を生活レベルで評価して, 例えば歩行可能だったケースが歩行不可能になった時点で「低下」と判断したのでは遅すぎるのである。生活支援は日常生活動作能力などの一時的な現象に対するものではなく, その生活が長期にわたって継続できる予防的な機能を含んでいると考えなければならない。
- 2005-06-20
著者
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