病気と障害,そして健康(第39回日本理学療法学術大会 特別講演)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
「病気と障害,そして健康-新しいモデルを求めて」,これは1983年に出版された小冊子の表題である。その内容(表1)を要約し,1970年代から80年代初頭の時代背景,それから現在に至る20年間の「病気,障害,健康」をめぐる主要な論点を紹介する。過去20年を振り返ると,この間の変化はわずかであり,時代の趨勢はゆっくりと推移していることに気づく。現代医療の問題 1983年,わが国は世界一の長寿国であり,21世紀には超高齢社会を迎えること,医療費の膨張がクローズアップされていた。問題の根底には,病気と障害との混同,医療を支える医学が純粋な自然科学となり,人々の受診行動を支配している病(illness)の通俗モデル(folk model)と医師が対象とする疾病(disease)の医学モデル(medical model,疾病モデル:disease model)との乖離があった。通俗モデルでは,病は好ましくないもの,取り除き,正すべきものとして治療の対象になる。そのような価値観や信念から,人々は行動する。医学モデルは疾病の科学的研究を本来の目的とする。治療技術も科学的仮説の検証を経て展開する。
- 社団法人日本理学療法士協会の論文
- 2004-12-20
著者
関連論文
- 309. 脳卒中患者における10m最大歩行速度と3分間歩行速度との関係
- 116. 脳卒中片麻痺患者の最大歩行速度へのAFOの影響 : 最大歩行速度・歩行率・重複歩距離の変化
- EBPTへの期待(特別講演, EBPTの構築を目指して, 第44回日本理学療法学術大会(東京))
- EBPTへの期待(特別講演1,第44回日本理学療法学術大会)
- 第44回日本作業療法学会特別講演 リハビリテーションとこれからの作業療法
- 運動失調に対するリハビリテーションの変遷 (特集 バランスと協調運動)
- リハビリテーション医学を巡る10年間の動向 (増大特集 リハビリテーション医学2007--最近10年の動向とエビデンス) -- (リハビリテーションを巡る動向)
- 病気と障害,そして健康(第39回日本理学療法学術大会 特別講演)
- リハビリテーションとこれからの作業療法
- 病気と障害, そして健康
- 病気と障害,そして健康
- 理学療法評価-Evidence Based Practice へ向けて
- 特別寄稿 21世紀の理学療法に期待すること