食片圧入に伴う歯周組織の変化と歯間離開状態との関連性に関する実験病理学的研究
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概要
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歯周病は種々の局所的要因や全身的要因により発症するが,中でも炎症性歯周疾患である歯肉炎や辺縁性歯周炎はその局所的要因としてプラーク中の細菌やその産物あるいは歯石が最も主要な直接的因子であることは広く認識されている。また局所的原因には間接的因子(誘因,副因)の存在も知られており,食片圧入,不正な補綴物,口腔乾燥,歯列不正,咬合性外傷などが挙げられ,成書にも記載されている。歯周疾患の間接的因子の一つである食片圧入について,古くはHirschfeld3)が食片圧入を咬合圧により食物が歯間部に強く嵌入(圧入)されることと定義し,臨床的に食片圧入の原因について検索している,その後Prichardは臨床的に垂直性骨吸収を詳細に検索し,その原因を食片圧入と推察している。また宮川らは,歯槽骨の垂直性骨吸収が食片圧入部で有意に大きかったことを報告している。その他,食片圧入が歯周組織を障害し,垂直性骨吸収と密接に関係することを報告した研究は多くみられる。
- 福岡歯科大学学会の論文
- 2004-06-25
著者
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