歯周炎の進行におけるインターロイキン-17の役割に関する研究
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概要
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本研究は,歯周炎の進行におけるインターロイキン-17(IL-17)の関与を評価するために,1)歯周組織における存在につ∴てIL-17およびT細胞が産生するサイトカインの発現様態を,RT-PCR法およびダイレクト・シークエンシング法により調べ,歯肉溝滲出液(GCF)および培養した歯周組繊からELISA法およぴウェスタン.ブロッティング法でlL-17を検出し,2)その機能を調べるためにリコンビナントIL-17(rhlL-17)が歯肉線維芽細胞(HGF)からのIL-6産生に及ぼす影響を調べた。その結果,IL-17mRNAを歯周炎組織から検出した。培養した歯周炎組織からはIL-17が検出されたのに対し,GCF中からはIL-17が検出されなかった。IL-17mRNA発現様態は,Th-1サイトカインであるIFNγとIL-2およぴODFならぴにOCIFと同様の発現傾向を示した(Fisher's exact test)が,Th2 サイトカインであるIL-4のそれとは異なっていた。rhlL-17はHGFからのIL6産生を濃度およぴ時間依存的に誘導した。これらの結果から,歯周炎局所に浸潤した活性化T細胞が,IL-17を含むTh-1サイトカイン・と骨代謝関連分子を産生し,HGFの炎症性サイトカイン産生を誘導し,歯周炎の進行に関与することが示唆れた。
- 特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
- 2002-09-28
著者
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