e-PTFE 膜を用いて形成された組織における歯周組織再生能の経時的変化に関する研究
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概要
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本研究は,e-PTFE膜を用いて再生される組織の誘導,増殖期問が,歯周組織の再生能に及ぼす影響を検索した。12頭の雑種成犬の24歯を用いた。下顎第二前臼歯遠心根(P 2 D)を除く前臼歯を抜歯した。3カ月後に,P 2 D周囲の歯槽骨を除去した。実験群は骨欠損をe-PTFE膜で被覆しだ。村照群はe-PTFE膜を応用しなかった。実験群は,e-PTFE膜を設置した期間によって3群に分け,A群は2週問,B群は4週問,C群は8週間とした。付照群は4週間とした。各期間終了後,再生された組織と歯根を一塊として摘出し,下顎の別の部位に,形成した歯槽骨体部の骨欠損に移植した。両群とも移植期間は4週間とした。骨再生,セメント質再生とアンキローシスの発現,細胞の増殖状態をproliferationg cell nuclear antigen(PCNA)を用いて免疫組織化学的に検索した。その結果,対照群の,移植歯根面には,新生セメント質の再生は認められなかった。B群の移植歯根面には歯根膜組織と歯槽骨の再生とセメント質の再生が認められた。C群では再生骨と歯根面問に多くのアンキローシスが認められた。A群とC群では,再生骨と歯根面問の新生組織にはPCNA陽性反応は認められなかったが,B群では再生骨と歯根面間の歯根膜組織に多くのPCNA陽性細胞を認めた。以上の結果より,膜応用期問4週の新生組繊は,再生セメント質の形成能が高く,アンキローシスを誘発しにくい組織であることが示唆された。
- 特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
- 2001-12-28
著者
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