根面の滑沢化および不良肉芽組織除去が GTR 法による歯周組織再生に及ぼす効果に関する組織学的研究
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概要
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Expanded polytetrafluoroethylene(ePTFE)membnane(Gore-Tex^<[O!R]> periodontalmaterial)を用い組繊再生誘導法(GTR法)を行い,根面の滑沢化と骨面の不良肉芽組繊の除去を行った場合の歯周組織の再生への影響について検索した。実験動物として雑種成犬5頭を用い,骨欠損は頬側方向に抜ける幅3mm,深さ5mmの2壁性骨欠損とした。実験部位を4つの群に分け,それぞれの処置を施した後根面処理を行い,実験群は膜を使用し,対照群は膜を便用せず,歯肉弁を元に戻し縫合した。膜の除去は4週後に行い,層殺は膜の適用から24週後に行い,組織学的に比較検討を行った。その結果,膜を使用した群において根面の滑沢化のみを行った群は骨面の不良肉芽組繊の除去のみを行った群よりも新生セメント質,新生骨の再生量が多かった。また,両方の処置を行った群と根面の滑沢化のみを行った群との間に歯周組繊の再生量において有意差は認められなかった。以上の実験結果からGTR法においては根面の滑沢化は骨面の不臭肉芽組織の除去よりも歯周組織の再生に影響を与える重要な因子であることが示唆された。
- 特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
- 1999-12-28
著者
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