アキレス腱皮下断裂の保存的療法におけるMRIを指標に用いた理学療法の紹介
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概要
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アキレス腱皮下断裂患者54名を対象に, 保存的療法を行った。断裂部の癒合過程を磁気共鳴映像(MRI=magnetic resonance imaging)診断によって定期的に経過観察し, 理学療法プログラムを進めている。MRIにて, 矢状断像で腱の連続性を確認し, 横断像では腱部が60%以上癒合していると認められた時点をもってギプス除去ならびに理学療法が開始され, 腱が100%近く癒合したと判断された時点で下腿三頭筋の伸張運動を開始している。理学療法には水治療法, 関節可動域訓練, 筋力増強訓練, 歩行訓練, 活動面での5つに大別したプログラムを用いており, MRIの経過によってプログラムの進行度に個人差を設けていることで, 再断裂例も少なく順調な経過が得られている。保存的療法にMRIを用いることは, 各患者の治癒過程に応じた適切な固定期間, ならびに各訓練開始時期を調整でき, 理学療法を進めていく上で効果的であると考えている。本論文では当院で行っている理学療法を紹介する。
- 1999-07-31
著者
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松田 倫政
松田病院整形外科
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有明 素子
松田病院リハビリテーション科
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宮崎 朋子
松田病院リハビリテーション科
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秋元 俊子
松田病院リハビリテーション科
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中村 哲也
松田病院リハビリテーション科
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荒川 加奈子
松田病院リハビリテーション科
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渡邊 好孝
国立仙台病院附属リハビリテーション学院
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