急性期呼吸不全に対する呼吸理学療法の効果 : 人工呼吸器管理を要した頚髄損傷2症例
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概要
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我々は頚髄損傷後に, 無気肺, 肺炎を生じた為, 人工呼吸器管理を要した2症例に対し呼吸理学療法を約1∿2ヶ月間施工した。そして, 呼吸理学療法施行による効果を, リアルタイムに変化する呼吸音を聴診上にて, また, 胸部レントゲン写真での改善として確認することができた。さらに, 呼吸理学療法施行中, 気管内で痰がどのように移動するかを気管支ファイバースコープで撮らえることに成功した。呼吸介助手技施行中の映像より確認できたこととして, 痰は空気の流れと共に(1)吸気時にはやや末梢側に移動した。(2)次の呼気時にはより中枢側に移動した。(3)呼吸介助施工後には多量の痰の排出を見た。等が挙げられる。このことにより, 痰の移動には重力だけでなく, 換気の改善が必要不可欠であることが示唆された。この点において, 我々が用いた呼吸介助手技は効果的であり, 換気障害を伴う様々な呼吸障害の症例に適応できると考えられた。
- 1999-05-31
著者
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土田 真司
市立岡谷病院リハビリテーション科
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手塚 昌男
市立岡谷病院リハビリテーション科
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原田 卓志
市立岡谷病院リハビリテーション科
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嶋先 晃
諏訪赤十字病院リハビリテーション科
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土田 正勝
諏訪赤十字病院リハビリテーション科
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嶋先 晃
諏訪赤十字病院
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土田 真司
市立岡谷病院
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手塚 昌男
市立岡谷病院
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