根分岐部病変の診査に関する研究 : 第3報試作した探針による下顎第1大臼歯根分岐部病変の臨床診査

概要

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本研究の目的は轡曲探針による下顎第1大臼歯根分岐部病変の水平破壊度の診査の有効性を検索することである。計測用に目盛を付与した曲率半径 7 mm と 8 mm の試作探針とネーバース探針 (Hu-Friedy 社) を用いて20歯の根分岐部病変を局所麻酔前, 麻酔後および歯肉弁剰離時にプロービングした。探針を歯面に密着させた状態で歯冠基準点 (歯冠頬面溝と舌面溝の最も咬頭頂寄りの点) から探針先端までの長さを計測した。歯肉弁剥離時には根分岐部骨欠損の水平距離を計測した。その結果, 曲率半径 7 mm と 8 mm の探針は局所麻酔をしなくても根分岐部ボケットの頬舌的最深部まで到達すること, 両探針の歯冠基準点から探針先端までの長さと根分岐部骨欠損の水平距離は有意な相関が認められること (p<0.005), これに対してネーバース探針は水平ポケットが深いと歯冠基準点から探針先端までの長さを計測できないことがわかった。
特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
1987-09-28