イヌ歯槽骨欠損部への粉砕脱灰骨基質移植に関する実験病理組織学的研究
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概要
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歯槽骨欠損部へ粉砕脱灰骨基質移植を行い, 骨新生に及ぼす脱灰骨の機能及ぴ歯根膜組織の形成過程について検索した。成犬28頭に垂直性骨欠損を作製, 脱灰骨を移植し, 直後, 1, 2, 4, 8, 16, 24週後に, 光顕的及ぴ電顕的観察を行った。その結果, 術後1週では, 脱灰骨周囲に線維芽紬胞様細胞と大食細胞様細胞がみられ, 一部破骨細胞による骨吸収がみられた。術後2週では, 骨芽細胞様細胞による脱灰骨への骨添加が認められ, 術後4週では, 脱灰骨及び母床骨からの著しい骨添加を生じ, 術後8週では, 骨欠損部は新生骨で満たされていた。また一部歯根膜のコラーゲン線維束が再生白亜質内及び新生骨内に進入し, 術後16〜24週では, 歯根膜のコラーゲン線維束は太く, 一層深く進入し, 歯根膜組織を形成していた。従って, 脱灰骨は骨伝導能及び骨誘導能によって骨新生を生じ, 歯根膜組織は新生骨, 再生白亜質, 歯根膜線維の3者によって形成された。
- 1987-09-28
著者
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