辺縁性歯周炎に対するインターロイキン1の関与
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概要
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辺縁性歯周炎における免疫応答の機序を検討するため, 歯周ポケットあるいは歯肉溝より滲出液 (GF) を採取し, IL-1 及ぴ一部の試料では IL-2, IL-3 活性を測定した。また, 歯周病関連菌とされる細菌を含む各種細菌でマウス腹腔滲出マクロファージを刺激し, IL-1 の産生誘導能を検討した。調べた GF の全てにIL-1様活性がみられ, 8 mm 以下の歯周ポケットから得られた試料では, ポケットの深さと lL-1 様活性との間に有意な相関が得られた。また, 活性の高い2試料の分析により, この活性物質の分子量は13.5〜17 KD と判明した。IL-2, IL-3 活性は, 検出できなかった。一方, 高いIL-1 誘導能を示した細菌は, いずれも内毒素活性の高いとされる細菌であった。以上の所見より, 辺縁性歯周炎において優位に存在する細菌の内毒素活性及び, IL-1産生細胞の機能状態の検討が, 歯周病の機序を理解する一助となることが示唆された。
- 特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
- 1986-12-28
著者
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