ゴールデンハムスターにおける歯肉剥離掻爬手術後の治癒に関する病理組織学的研究
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概要
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24匹のゴールデンハムスターの上顎第1臼歯口蓋側歯肉を剥離した後に6週間にわたり結紮を施して付着を人工的に喪失させた結果, 結紮除去4週後に長さ平均0.22mmの歯根面の露出が観察された。次にこの部位に歯肉剥離掻爬手術を施行し, その術後の治療を主に付着の回復の面から組織学的に観察した。その結果, 上皮性付着は術後3日〜1週で形成され, 接合上皮の先端はルートプレーニング部の最根尖側部に達していた。術後2週まで上皮付着の高さにはほとんど変化がなかったが, 術後4週例の1部で接合上皮先端の位置が2週例よりも歯冠側にあり, 上皮下では結合組織とルートプレーニングされた根面との接触およびセメント質様の物質の添加と歯面に垂直に配列する線維が観察された。この結果は上皮性付着が結合組織性付着に置換する可能性を示唆している。
- 1986-06-28
著者
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