タイの異なった飼育方式下におけるデュロック種雄ブタの精子形態に及ぼす温度と湿度の影響(臨床繁殖学)
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概要
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本研究では, タイでデュロック種の雄ブタを2つの飼育システム, すなわち温度調節を行わないシステム(CONV)あるいは, 空調装置により温度を調節するシステム(EVAP)で飼育した場合の精子の形態に及ぼす季節, 気温, 湿度, 年齢及び精液採集間隔の影響を調べた.実験には, 1年間を通して6頭飼い方式のCONVシステムと5頭飼い方式のEVAPシステムで飼育した110頭の成熟雄ブタからの合計1176回の射精で得られた精液を用いた.統計的解析には, 分散分析を用いた.2つの飼育システムの間で精子形態の特徴にわずかな違いが認められた.正常な精子の割合(normal 1)・遠位細胞質小滴(normal 2), 近位細胞質小滴(prox)を含む正常な精子の割合及び精子頭部異常(P≤0.001)に季節による有意差が認められた.温度は, CONVシステム(P≤0.01)とEVAPシステム(P≤0.05)で飼育した雄ブタのnormal 1, normal 2(P≤0.05)及びprox (P≤0.001)に有意な影響を示した.湿度は, EVAPシステムで飼育した雄ブタのprox (p≤0.05)に有意な影響を示した.2つの飼育方式の間で精子の形態にもわずかな違いが認められた.精子形態に季節変化が認められ高温と高湿は精子形態に悪影響のあることが認められた.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2005-08-25
著者
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Kunavongkrit Annop
Obstetrics Gynaecology And Reproduction Faculty Of Veterinary Science Chulalongkorn University
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Einarsson Stig
Departments Of Clinical Sciences:centre For Reproductive Biology In Uppsala
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SURIYASOMBOON Annop
Departments of Clinical Sciences
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LUNDEHEIM Nils
Animal Breeding and Genetics, Faculty of Veterinary Medicine and Animal Science, Swedish University
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Lundeheim Nils
Animal Breeding And Genetics Faculty Of Veterinary Medicine And Animal Science Swedish University Of
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Suriyasomboon Annop
Departments Of Clinical Sciences:departments Of Animal Husbandry:centre For Reproductive Biology In