弱毒テッシェン病ウイルス(Z株)感染に対する初乳移行抗体の影響
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概要
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母豚2頭は,既に弱毒テッシェシ病ウイルスくZ株)に対する比較的高力価の血清抗体を有していた.各母豚から得たco10strum-deprivcdおよびco10strum-rccciving初生豚の群に,該ウイルスを脳内接種したが,両群とも臨床症状を示さなかった.co10strum-deprivcd群において,実験初期に,豊富な特異螢光を中枢神経系毛管内皮細胞内に認めた。その後比較的高力価のウイルスを,中枢神経系,腸間膜リンパ節,血清,直腸内容から分離し得た.また,血清抗体価は,6日目から急激に上昇した.一方,co10strum-rcceiving群においては,中枢神経系でのウイルス増殖の遅れるのが認められた.また,移行抗体と考えられる高力価血清抗体は,1日目から持続し,腸間膜リンパ節,血清,直腸内容中のウイルスは,完全に抑制された.特に目だったのは,特異螢光陽性毛管が,中枢神経実質のごく一部にのみ集合していたことであった.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1972-08-25
著者
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渡辺 博
北海道大学獣医学部家畜伝染病学教室
-
POSPISIL Zdenek
チェコスロヴァキア国獣医学研究所感染病部門
-
MENSIK Jarmir
チェコスロヴァキア国獣医学研究所感染病部門
-
Z Mensik
チェコスロヴァキア国獣医学研究所感染病部門
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