23 スルホニルウレア系除草剤抵抗性の程度の異なるイヌホタルイに見られる変異
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
水田主要雑草であるイヌホタルイのスルホニルウレア(SU)系除草剤抵抗性バイオタイプ(SUR)は、水稲栽培の障害となる。200m程度の範囲内の異なるほ場から、残草していたイヌホタルイを採取し、ポット法でSU剤抵抗性検定を行い、ベンスルフロンメチル(BSM)に対して抵抗性の程度(生育抑制、花茎抽出率)の異なるSURの3系統、松山No.2、No.5、No.10を得た。これら系統の抵抗性の強さは、No.5>No.10>No.2の順であった。これら系統を数世代自殖させ、各系統の抵抗性を個体別に迅速検定(内野2002)で調べたところ、各系統の吸光度の平均がポット法の結果と同様に再現した(図1)が、SU剤感受性バイオタイプの混在がみられる場合があった。この結果からSURの自殖系統に、遺伝的に感受性バイオタイプが発生することが考えられた。このため、これら3系統を用いて感受性バイオタイプの発生を、寒天培地上での発根状況と、ALS遺伝子の変異の両面から調査し、系統間のSU剤抵抗性程度の変異について検討した。
- 日本雑草学会の論文
- 2004-04-16
著者
-
吉田 修一
宮城県古川農試
-
内野 彰
東北農研
-
橋本 仁一
日本植物調節剤研究協会
-
谷 なつ子
宮城県古川農試
-
谷 なつ子
宮城県古川農業試験場
-
吉田 修一
宮城県古川農業試験場:(現)宮城県大河原農業改良普及センター
関連論文
- 22 イヌホタルイおよびオモダカのアセト乳酸合成酵素遺伝子の構造とスルホニルウレア系除草剤抵抗性バイオタイプにおけるその変異
- 26 宮城県におけるスルホニルウレア系除草剤抵抗性イヌホタルイの確認
- 1 水田への有機物施用による雑草制御 : 第四報 土壌pHが、イネ、タイヌビエ、及びイヌビエの初期生育に及ぼす影響(北海道支部講演会,2008年度各支部会)
- 水稲根が有する鉄過剰耐性機構 : 第二報 タイヌビエ、イヌビエとの比較
- 23 スルホニルウレア系除草剤抵抗性の程度の異なるイヌホタルイに見られる変異
- 29 宮城県内で発生したスルホニルウレア系除草剤抵抗性ミゾハコベと数種除草剤の効果
- 宮城県内で発生したスルホニルウレア系除草剤抵抗性ミゾハコベと数種除草剤の効果
- 水田環境に適応した雑草 : イヌホタルイの生活史と進化
- 乳苗と再生紙黒マルチを組み合わせた水稲の農薬化学肥料不使用栽培
- 水稲乳苗移植栽培の本田生育と根系形成
- 27 宮城県で採取されたスルホニルウレア系除草剤抵抗性イヌホタルイのアセト乳酸合成酵素遺伝子の解析
- 宮城県で採取されたスルホニルウレア系除草剤抵抗性イヌホタルイのアセト乳酸合成酵素遺伝子の解析
- 水稲の育苗段階における剪葉処理効果
- 水田雑草のスルホニルウレア系除草剤抵抗性簡易検定キットの開発(学会賞受賞業績)
- 日本雑草学会第43回大会「若手の会」