内筒回転式土壌侵食試験法について

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
土壌の受食性(侵食されやすさ)を直接に試験する方法として, 従来, 降雨によるもの, 水路によるもの, 噴流によるもの, 共軸回転円筒間の流れによるものなどがあり, 用途に応じて使い分けられているが, 原位置において手軽に実施できるものがなく, その開発が切望されてきた。本研究は, そのような観点から, 従来の回転円筒法における内筒と外筒の役割を入れ換えて, 外筒を供試体とし, 内筒を回転させることによって水流を生じさせる試験法を考察し, 実用化への見通しを得るものである。得られた結果を要約すると次のようである。1) 粘着性を有する土壌に対しては, 本方法は極めて容易に実施でき, 外力としての摩擦速度の評価も容易である。2) 本試験法によって得られる侵食速度は, 同じせん断力を有する開水路流れによるものより若干大きいが, 相対的な侵食特性を把握するのには十分である。
社団法人地盤工学会の論文
1982-09-15

著者

芦田和男
(財) 河川環境管理財団河川環境総合研究所大阪研究所

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク