ATAによる畑地の多年生雑草防除

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多年生作物ワサビダイコンが雑草化した大豆畑で,ATAを大豆の播種1ヵ月ぐらい前に散布することによって,播種当時および播種後のワサビダイコンに対し,極めて大きな除草または再生防止効果を示した。とくに処理翌年にもその効果が顕著に持続したことはまことに注目すべきことであった。なお,2,4-Dの混用と大豆のような繁茂性の大きい作物の併用が効果的であった。大豆の生育収量に対する影響については明確な影響は認められなかったが,ダイズシストセンチュウのために結論はえられなかった。前項で確められたATAの効果をさらに増大させるための効果的な混用除草剤について検討した。その結果,禾本科以外の多年生雑草に対しては,ATAの混用剤としては,2,4-DまたはMCPが最も効果的であることが明らかになった。スギナ,ジシバリの多いブドウ園とリンゴ園でATAをMCPなどと混用散布したところ,ブドウ,リンゴには薬害は全く認められないで,極めて顕著な除草効果を認めることができた。したがって,ATAの果樹園での使用についても極めて実用性の高いことが確められたものと考えられる。しかしながら,果樹に対する薬害,処理方法,雑草の種類や発生量に伴なう薬量,混用の割合および年間の処理時期と回数などについては,なおさらに検討の余地がある。
1963-12-25

ATAによる畑地の多年生雑草防除

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