定期修理を行う設備の更新問題の利回り指標による解法
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概要
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本研究は, 現有設備から新設備への経済的更新問題を利回り指標で解く方法を扱っている.設備の操業費用が使用年数の経過に従って増加する場合については, 資本利率の値が与えられたもとでの解法がすでに示されており, また利回り指標による解法も得られている.本研究では, 一定間隔の年数で定期的に保全・修理を行う場合を取り上げ, その保全・修理費用が毎回ごとに増加し, その他の操業費用は毎年一定額で生じる条件下でこの問題を考察している.現有設備から新設備への経済的更新問題は, 新設備の経済寿命の問題と, その経済寿命で類似反復して使用する新設備への現有設備の経済的更新時点を求める問題から成り立っている.本研究で扱う上記の操業費用の条件下では, 定期修理を行う時点だけを考慮して新設備の経済寿命とそのもとでの現有設備の更新時点を見出してよいことに着眼して, 経済寿命および経済的更新時点を決める資本利率の分岐点が単純な方法で求まることが明らかになる.この分岐点の分析から更新方策の利回りによる解法を本研究で導いている.
- 社団法人日本経営工学会の論文
- 1996-10-15