N-アシル-N-フェニルテトラヒドロフタラミン酸系化合物の湛水条件下における選択作用性
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概要
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出芽前湛水土壌処理によるタイヌビエに対する除草活性と移植イネに対する生育阻害活性を指標とし, 環状イミド骨格(閉環型)を開環した構造を有する N-アシル-N-フェニルテトラヒドロフタラミン酸系(開環型)化合物の化学構造の最適化を図った。アニリン部分の5位の置換基は3-プチン-2-イルオキシ基が最適であり, アニリン部分をこれに固定し, 他の倒錯に種々の置換基を導入したところ, 閉環型化合物と同等の除草活性を示し, タイヌビエと移植イネとの選択性の幅が広い, 開環型化合物を数種類見出すことができた。更に, この中から水田雑草を用いた生育期湛水土壌処理試験により, 開環型の新規骨格を有するN-(3-フルオロベンゾイル)-N-[4-クロロ-2-フルオロ-5-(3-ブチン-2-イルオキシ)フェニル]-3, 4, 5, 6-テトラヒドロフタラミン酸2-メトキシエチルエステル(CUII-35)を選抜した。この化合物は30g/haの低薬量でホタルイを除く一年生水田雑草を枯殺し, 低薬量除草剤としての開発が期待できる。
- 日本雑草学会の論文
- 1997-11-25
著者
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