ビーグル犬の実験的外側伏在静脈血栓症に関する形態学的・血液学的研究
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概要
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24頭のビーグル犬の外側伏在静脈に実験的に血栓を作製し, その血栓の溶解過程を走査電子顕微鏡とアンギオグラフラフィーによって観察した。血栓は形成30分後に明瞭なフィブリンの網状構造を呈したが, 経時的に退縮し, 24時間後にはほとんど溶解し, また, 血管内皮細胞には著しい変化は認められなかった。一方, アンギオグラムの観察では, 電顕による観察と同様に, 血栓形成24時間後に血栓部位の血流の再開通のあることが認められた。血栓形成から溶解の過程では, FDPが産生され, 24時間後には著しく増加し, また, 血漿中プラスミンの増加傾向, およびAPTTの延長傾向が認められたが, TT, PT, PTT, Fg, TEG, ELTには変化はなかった。このように, 本実験的血栓症は急性の転帰をとり, 全身的な凝固線溶異常を伴うものではなかった。
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1984-02-01
著者
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