台湾における初めての高病原性マレックウイルスの分離およびその病原性
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概要
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高病原性マレック病ウイルスを分離するために病鶏の血液および肝臓組織を1日齢幼雛の腹腔およびニワトり胚線維芽細胞に接種した. 結果として, 7株のマレック病ウイルスが分離された. これらの7株は培養細胞への細胞変性効果および間接蛍光抗体法の結果に基づいて3血清型に分類された. LTB-1, -2, -3とLTS-1, -2株は血清型1型, LTB-4株は血清2型, LTB-5株は血清型3型であった. LTB-1株を実験的に採卵用とブロイラーのヒナに接種したところ, 感染後2週間以内に高い初期死亡および5週齢に顕著な萎縮したリンパ組織が観察された. さらに, 1日齢にHVTワクチンで免疫し, 10日齢にLTB-1株で攻撃されたニワトリには攻撃後2週以内の高い初期死亡および10週目までにリンパ組織のマレック病病巣が認められ, HVTによるワクチン効果が認められなかった. これらの実験結果によりLTB-1の病原性は高病原性マレック病ウイルスと同様であり, 本報告により台湾において初めて高病原性マレック病ウイルスが分離同定きれた.
- 1996-10-25
著者
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