in-vivoおよびin-vitroにおける病原性が異なる2種のロタウイルスの性状
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
病原性の強いマウスロタウイルス(MRV)と比較的弱いウシロタウイルス(BRV)の分子生物学的性状と病原性について比較した. いくつかのRNA分節の移動度が異なっており, この2種のウイルスのRNA分節4のみを置き換えたリアソータントのマウスおよびウシの腸管ループを用いた病原性の比較から, RNA分節4が病原性に深く関与していることが明らかとなった. MRVとBRVの蛋白分解酵素によるペプチドマッピングの結果, コア内部の蛋白は差がなかったが, 外被蛋白には差がみられた. この差異はMRVがBRVと比べて塩化カルシウムやEDTA処理に安定である理由を説明し, 特に84K蛋白(VP4)にみられた差異はわれわれや他のグループが報告しているVP4をコードする遺伝子が病原性を決定するという成績を裏付けている. また, MRVとBRVのVP4をカルボキシペプチターゼ消化によって比較したところ, アミノ酸の307から407番目の領域に差がみられ, この領域が病原性を規定している可能性を示唆している.
- 1993-12-15
著者
-
Ready K.
サスカチュワン大学獣医感染病機構
-
Ijaz M.
アラブ首長国連合大学医学微生物学部
-
Sabara M.
サスカチュワン大学獣医感染病機構
-
Alkarmi T.
アラブ首長国連合大学医学微生物学部
-
Frenchick P.
サスカチュワン大学獣医感染病機構
-
Longson M.
アラブ首長国連合大学医学微生物学部
-
Dar F.
アラブ首長国連合大学医学微生物学部
-
Babiuk L.
サスカチュワン大学獣医感染病機構
-
Babiuk L.
サスカチュワン大学獣医感染病機構:サスカチュワン大学獣医西部単科大学獣医微生物学部
-
Alkarmi T.
United Arab Emirates Univ. Are