フェリチン結合タンパク質としてのウマフィブリノーゲン
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概要
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酵素免疫測定法により測定したウマ血漿および血清フェリチン濃度は血漿の方が血清より低かった. しかしながら, 血漿と血清を75℃で15分間加熱処理することにより, 両者のフェリチン濃度は同レベルに上昇した. これらの結果はウマ血漿にはフェリチンの免疫測定を阻害する特有のフェリチン結合タンパク質が存在することを示唆する. ウマ血清フェリチン濃度は血清へのウマフィブリノーゲン添加により減少した. フィブリノーゲンはウマ脾臓フェリチンの免疫測定をも阻害し, またこれと結合した. これらの結果から, ウマフィブリノーゲンはフェリチンの免疫測定を阻害するフェリチン結合タンパク質の一つであると結論された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1993-10-15
著者
-
山本 晋二
北里大学獣医畜産学部獣医生理化学教室
-
渡辺 清隆
北里大学獣医畜産学部獣医生理化学教室
-
折野 宏一
北里大学獣医畜産学部獣医生理化学教室
-
渡辺 清隆
北里大学獣医学部獣医生化学教室
-
折野 宏一
北里大学獣医学部獣医生化学教室
-
Watanabe Kazuhiro
Gifu Univ. Gifu Jpn
-
渡辺 清隆
北里大学獣医学部獣医学科獣医生化学研究室
-
折野 宏一
北里大学獣医学部獣医学科獣医生化学研究室
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